次の一手は?

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。ある意味で、有効な対策を
取ってきていないのだから、止まらなくても当たり前だと思うし、政府も
この程度ならかまわないというのか、緊急事態宣言を出すような状況では
ないと言う。

 緊急事態宣言を出すか出さないかはどうでもよくて、現状に対して今後
どのような対応をしていくのか、どのようにすべきかという見解を求めて
いるのに、専門家の意見を聞いてといった先送りをしているようでは仕方
ない。

 専門家の意見などは、会合を開かなくても聞けるし、どのような対応策が
一番有効なのかは、自分たちで考えることで、他人に丸投げしていては
どうしようもない。

 東京都の飲食店に関する営業時間短縮要請も、どの程度の効果があるのか
よくわからないで、取り合えず何かしないといけないので、やっています。
といった感じがする。

 

 それに比べれば、世田谷区の医師会が、1日1000件のPCR検査をする機器
を導入しようと検討しているといった方が、より現実的な対応策に見える。

 但し、検査の拡大は必要だが、忘れていけないのは、検査はその時点での
状況を示しているだけということと、検査の精度の問題で、一定程度の誤差
があるということだ。もっとも、擬陽性が出ることを心配して検査しない
より、症状に応じて検査の回数を増やすことでカバーする方がいいと思う。

 

 感染が、大きく広がっていないという前提では、クラスタ追跡的な方法も
有効だと思うが、感染経路不明の割合が高くなっているということは、ある
程度、行動規制なり行動管理をして範囲を限定していかないと、抑え込みが
難しいのではないかと思う。そういう意味では、法整備で強制力を持った措置
を時限的に行う必要があるのではないか。
 東京都医師会の会長が、法整備を強く訴えているのも、危機感が強いから
だと思うが、政府は状況を注視するといった感じで、危機感が乏しいように
しか見えない。

 

 いずれにしても、現在の状況は、2週間程度前の行動結果の反映と考えられ
ていることから、この先2週間後に、どの程度の結果が出てくるかで、大きな
インパクトがあるかもしれない。いい加減な組織で、対応を行うのでなく、
もっと責任ある態勢を作って、人・物・金を投入しないと、大規模な流行を
抑制することは難しのではないだろうか。