桜を見る会に関して思うこと

 前首相主催の桜を見る会の前夜祭で、資金管理団体が収支補填をしていた
ことが伝えられて問題になっているが、現状の政治資金規正法はいい加減
な法律なので、せいぜい収支報告書への不記載を問われる程度ではないか
と思われる。

 おそらく、秘書が虚偽の報告をしたので、それをもとに国会答弁をした
というような説明をして、監督責任はあると謝罪しただけで、任命責任
同じく前首相が責任を取るようなことはないのではないだろうか。


 現在の自民党は、法律に違反さえしなければ、多くの案件で国会の貴重
な時間を空費させてもかまわない、国会で税金の無駄遣いをしているという
自覚がないため、国会軽視かつ政治倫理がない状態だと思う。

 幹事長が桜を見る会で、国会議員枠があることについて何が悪いと開き
直ったのを見てもそう思ったし、予算統制があるはずなのに、毎年予算が
超過しても財務省が締めることをしなかった、参加人数もどんどん増加して、
極め付きは総理の後援会が参加者の取りまとめをするという、おおよそ
本来の趣旨から逸脱した運用をしていたことが明らかになったのがわかって
も、問題ないという答弁を続けたのは、絶対に忘れることができない。


 日本の政治家も、落ちるところまで落ちたなと思ったのは、それだけで
なく、参加者の名簿を明らかに意図的に破棄し、システムからの復元も
拒否したのは、ほとんど犯罪行為に近いと思うが、官房長官が正当化して
個人情報なので破棄したと言っていたが、それは理由になっていない。
 参加者の名簿は事業の内容を把握するために必要な情報なため、破棄する
のでなく厳格に管理すべきものなのだから。
 会計検査院の報告では、この桜を見る会について触れてないようだが、
そうなると本当に会計検査をしているのかという疑問さえ浮かんでくる。

 ある意味で、この桜を見る会の国会答弁は、最初からつなげてドラマ仕立て
でみると、日本の現在の政治状況をよく示していると思う。

 
 多くの自民党議員は、終わったこととして考えていると思うが、森友・加計
問題、桜を見る会、東京高検検事長の定年延長問題まで、この間の国会の状況
を見ると、日本という国の将来に疑問を抱かざるを得ない。
 どの党が政権を取ろうと、私は構わないが、誰が見てもおかしいと思うよう
なことがないようにしてもらいたいものだ。