あまり思い浮かばないけれど

今週のお題

 

 新生活が捗る逸品と言っても、あまり思い浮かばない。普通に捗る
と言うと、何か課題があって、それが効率的に進むというイメージで、
それが新生活となると、学生か社会人かでも違うと思う。


 学生の頃の捗るといえば、ゼミで集計作業をしていた時、統計分析を
するには電卓と紙と鉛筆と頭しかなかった。
 算盤を使えるほどの腕はなかったので、電卓を一生懸命叩くのだが、
記録機能がないので、合計が合わないということはしょっちゅうだった。
 それでも8桁表示しかない電卓を10桁表示にしただけで捗った記憶が
ある。
 コピーもそうだが、技術の進歩により捗るといった経験は多くある。
 

 社会人になっても、相変わらず電卓を叩いていたが、加算器という
印字記録があるものが使えるようになって、集計の間違いが減って、
捗った。
 一方で、コピーは使えるものの、資料作成は相変わらず手書きだった
ため、訂正が入ると大変で、鉛筆書きで原稿を作成したりしていた。
 やがて、小型のコンピュータ、今のデスクトップ・パソコンが職場に
も入るようになったが、プログラムは自分で作成する必要があり、普通
の人が集計作業をするというレベルではなかった。
 

 大きく変化したのは、表計算ソフト、最初はロータス1-2-3といった
ものが出て、集計作業が一気に捗った。入力、記録、集計がまとめて
できる表計算ソフトは、画期的なもので、今でもエクセルは常用して
いる。
 一方で、文書の方はワードプロセッサーが出て、清書と修正が簡単に
なって、これも効率的になった。今でも一太郎とかOASYSといった
ソフトを使っている人がいるようだが、私はパソコンになってからは、
ワードを主に使うようになった。

 また、資料作成には、パワーポイントのようなソフトも使ったりして
いるが、表計算や文書作成ほどの頻度はないので、エクセルとワード
この2つのソフトが私には逸品と言える。


 今では、誰もが持っているスマートホンだが、これは電話機ではなく
携帯型のコンピュータなので、いろいろなソフトが使える。

 昔は、個人への連絡手段は手紙しかなく、ポケベルが出て来た時には、
文字数が少なくても直接連絡が取れるということで、ある意味画期的
だったが、やがてガラケーといわれる携帯電話が出て、パーソナルな
連絡手段としての座を占めるようになり、効率的になった。

 携帯電話も、iモードが出て、音声だけでなくデータも送れるように
なり、活用範囲が広くなったが、現在のスマートホンは、性能が格段に
高速化しただけでなく、通信速度も高速化したことで、さらに多くの
機能が使えるようになり、生活になくてはならないものになっている。
 但し、コモディティ化しているため、逸品という感覚ではない。

 スマートホンの場合、逸品になるかどうかは使い方次第だと思うが、
持っていないと効率が良くないことがあるので、逸品というより必需
品と言うべきであろう。


 仕事をする上では、スケジュール管理も重要で、スケジュール管理を
含めた段取りがうまいかどうかが、進捗を左右する。
 スケジュール管理は、大規模なもの向けではプロジェクト管理ソフト
もあるが、個人なら手帳かスケジュール管理ソフトが普通だろう。
 私は、手帳の方が性格に合っていて、長年能率手帳を使っているので
これが逸品と言えないこともない。専用の革カバーを付けているので、
高級感もある。
 昔は、会社の手帳が無償で配付されたので、それを使っていたのだが、
転職もあるということで、20年位前から自腹で買うことにした。
 時刻入りやカレンダー式、日曜日始まりか月曜日始まりかなど、種類
は多種多様なので、自分に合ったものを選んで買うのがいいと思う。


 電子的なものを使っている人には、あまり関係ないかもしれないが、
アナログ的な手帳を使っているとボールペンにもこだわりが出てくる。
 昔のボールペンは、インクの出が悪かったり、書き味が良くなくて、
能率に影響するため、各社のボールペンを書き比べていいものを使って
いた。
 昔はクロスとかペリカンとかカランダッシュといった輸入ものを使う
ことが多かったが、今はジェットストリームがメインになっている。
 書き味が滑らかで、インクも濃く早く乾く、太さも0.38mmから1.0
mmまで各種揃っているうえ、価格も安い。
 通常は、スタンダードと多色入りのものを使っているが、今はこれが
逸品と言える。


 生活面では、何と言っても電子レンジだろう。お湯を沸かさなくても
お茶が飲めるし、調理も加熱もできる、最近では焼き物もできるので、
これがあるとなしでは、食事の準備が各段に違う。
 多機能でなければ、価格が安いものもあるので、単身生活では必需品
と言える。
 これに冷凍庫があれば、食事の準備はかなり捗ると言っていい。

 掃除や洗濯は自動機があるが、まだ、逸品と言えるものには出会って
ない。モノがない家なら、ルンバのようなものは使えると思うし、限ら
れた衣類だけなら、全自動の洗濯乾燥機も使えると思うが、今のところ
使う予定はない。


 新生活に関係なく逸品を語ってきたが、新社会人のために言うと、
今までの経験で、仕事を捗らせるために必要なことは、全体を見ることと
楽をできないか考えることだと思う。
 言われたことをするのも大事だが、全体の中でその仕事がどういう位置
づけなのかを知ることで、どこまで必要かどうかが分かる。
 また、どういう工程で行われているかで、効果的にできる方法がある
のではないかと考えることができる。
 楽をできないかということは、効率的に仕事をする動機付けになると
共に、コストの削減にもつながる。 
 これを実現できるモノが逸品なら、そういうことを学習し思考する人
は逸材になれるのではなかろうか。