どのように行動管理をシステム化するか

今週のお題「下書き供養」

 

 下書き供養ということだが、書きかけのものは結構ある。
その時点では、勢いで書き出したものの、投稿するまでの
ものではないかと思ったり、後で再考してみようかと思って
そのままになっているものなど。
 今回は、システム化はどうあるべきかという問題意識から
書きかけたものを出してみたい。


 小学生にプログラミング教育をするとか、デジタルトランス
フォーメーションを奨励するとか、デジタル庁を設置して
とかいろいろなシステム関連の施策が出てくるが、全体の交通
整理をしないと一体何を目指しているのかわからなくなる。

 政府自身のこと、民間のこと、教育のこと、リテラシーのこと
など整理して、全体としてこういう風にすることで、こうなる
といった説明をしないと、前の政権のように地方創生だとか
1億総活躍だとかぶちあげても、何も残らないことになっては
しまわないだろうか。


 今早急に必要なのは、新型コロナウイルスの感染拡大抑止だと
思うのだが、それに対応するシステム化はどうなっているの
だろうかと思う。HER-SYSの改良とか、COCOAの普及のような
ことを言っているが、どうみてもセンスが良くない。

 台湾のようにコロナ対策のために、外部からIT人材を登用
しようというセンスはなさそうだし、システムに対する評価が
できる人間が内部にいるようにも見えない。これでは、うまく
いかないのではないか。
 但し、政府だけでなく、マスコミなどもITセンスがある人間
がいないため、どこも同じように医療関係者と、政治評論家が
ああでもないこうでもないと言っているように見える。
 たまに、データサイエンスを専門にする人が出てくるが、
データ分析で予測はできても、目的をもってシステム化を行う
ことができるわけではない。


 COCOAのシステムのダウンロードが2000万を超えているらしい
が、厚生労働省からその効果がどうだという評価を聞いたことは
ないし、担当大臣からこのシステムをどのように活用していくと
いう話を聞いたこともないような気がする。

 システムの活用というのは、実際にやってみせて、その効果を
実感させるということがないと進まないものだ。
 そういう意味では、府県で感染者の管理にアプリを活用して
いるという話を聞くと、なぜ全国レベルで活用しようとならない
のか不思議に思う。やるべきことは、どの府県でも同じなのでは
ないか。


 システムは万能ではないが、人手に頼っている部分を効率化
するには、大いに役立つ。人手が足りないので追跡調査を止める
という保健所も出てきているが、感染経路不明の割合を下げる
には、追跡調査が必要ではないか。
 その場合には、システム的な追跡ができるように、COCOA
ようなシステムの見直しをして、クラスターの発生が懸念される
場所に入る人間には、ダウンロードしたシステムを持たせること
にして、感染した場合はその記録の提出を義務付けるようにした
方が効果的ではないだろうか。
 
 個人情報保護を懸念する人がいるが、別に感染しなければ
データを提供する必要はないし、どうしても提供したくない人は
アプリを利用しないので、入れる場所を制限すればいい。


 徹底的なPCR検査を主張する人もいるが、見過ごされている
のは、単に検査すればいいというのではなく、検査を受けた人の
行動管理をいかにするかということだ。
 中国が何十万人の検査をするという話がよく出てくるが、その
裏で、街を封鎖したりアプリで行動管理をしているということも
忘れてはならない。

 検査は、その時点での瞬間的な状態を捉えているだけで、その
後の行動を保証しているものではない以上、特定集団の行動管理
ができないようでは、意味がない。
 GOTOトラベルも、行動管理とセットにしておけば、感染への
影響を早期に検知できたのではないか。
 沖縄では空港でPCR検査をしているようだが、これも行動管理
をセットにしておかないため、感染が拡大してしまっているのだ
と思う。


 法改正は、罰則のことや休業補償のことが中心になっている
ようだが、本当に必要なことは具体策とその実行のために必要な
法制度の整備だと思う。
 これができないようでは、いつまで経っても同じことの繰り返し
になってしまうのではないだろうか。