一番好きなのは銀座かな

今週のお題「好きな街」

 

 今まで住んだことのある街は、10に満たないし、
旅行や観光で行ったことのある街は、いい所だなと
思うことはあっても、好きな街というほどではない。
 住めば都という言葉もあるが、今住んでいる所は
いいと思う点もあるものの、好きな街というほどで
はない。
 妻は、「ここは在郷」だというのだが、それほど
ひどくないと思うし、そう言いながら自分が生まれ
育った場所のほど近くなのだから、言い過ぎではと
思う。


 地方都市は、海や山が近くにあり、人口密度も高
くないので、相対的な住環境がいいように思えるが、
反面、車がないと不便といったことや、美術館、博
物館、劇場、コンサートホールなどの文化施設が少
ないといったところがある。何を求めるかで、好き
な街も違ってくる。

 京都は、風光明媚な場所や神社仏閣があり、独特
の文化もあっていいのだが、観光客が多過ぎて好き
になれない。
 新型コロナの影響で、インバウンド客が減り、良
くなったかもしれないが、自分が観光で行くのと住
むのは別なので、本当に好きかと言われるとそうで
もないように思う。


 よく住みたい街ランキングといったものが、発表
されたりするが、イメージ的なものもあるので、何
とも言えない。
 例えば横浜といっても、相当広く、横浜のどこを
言っているのかと思うところもある。
 確かに、トータルでみると色々なものが揃ってい
るし、東京にも近いので、いい街もありそうだ。
 しかし好きな街かというと、そうでもないのは、
仕事で横浜に通った時にいい思い出がなかったせい
かもしれない。


 そういう意味では、楽しかった思い出がある街は
好きな街だと思う。
 東京だと、神田、上野、銀座、六本木は今でもよ
く出かけるので、好きな街だと言っていい。
 時代の変化で街並みが変わり、かつてあった店が
無くなったりすると、好感度が下がることもあるが、
一方で変化を受け入れる部分もある。
 学生の頃、有楽町にあった日劇の前でラインダン
スをしてはしゃいだりしたのだが、建て替わっても
昔の思い出は変わらない。
 もっと昔の人なら、有楽町は「君の名は」に結び
ついているかもしれない。


 ミュンヘンの陶器製のジョッキで飲んだビールの
味はよかったとか、ローレライで歌いながら飲んだ
楽しい思い出。
 銀座の場外馬券売り場でのアルバイト帰りに、交
通会館の地下で食べたナポリタンの味の思い出。
 伊東屋、木村屋、和光、鳩居堂、メルサなどの店
は、今でも立ち寄るし、熊本館や交通会館の中にあ
るアンテナショップに加え、最近は高級店ではない
店も増えていて、変化を楽しめる銀座が、一番好き
な街かもしれない。