生活の一部であり、歴史でもある手帳

今週のお題「手帳」

 

 以前にも触れたことがあるが、手帳は20年以上
同じスタイルのものを使っている。
 昔は、会社から支給された手帳を使っていたの
だが、ある時から自分で手帳を買うことにした。
 勤務先が潰れるのではないかと噂された時期を
経て、自分も転職する必要が出てくれば、手帳の
支給は無いし、手帳位自分で買った方がいいと思
ったのが始まりだった。


 電子手帳も持ったことがあるが、自分にはアナ
ログの紙の手帳の方がしっくりきた。
 どのような手帳にするか検討をしたが、昔から
使い慣れている1週間タイプで、左側にスケジュ
ール、右側にメモがついているタイプを選択した。
 細かいことを言うと、月曜始まりと日曜始まり
があるのだが、仕事は月曜から始まるという感覚
だったので、月曜始まりにし、月のカレンダーも
メモしようと思えばできるものにした。
 もっとも、月単位で仕事をすることはあまりな
いし、何か月も先までスケジュールが入るような
売れっ子ではないので、月カレンダーは参考程度
にしか使っていない。


 こだわったのは、手帳の中身もあるが、外側の
方で、買うとついてくるビニールの表紙ではなく、
本革のフォルダーに入れている。
 手帳は毎日のように使うので、厚ぼったくはな
るが、手触りがよく、使っているという実感や他
の人が持っていないというのがいい。
 一頃流行ったシステム手帳も、革の表紙で様々
なシートがあり、いかにも仕事をしているように
見えるが、そこまで大袈裟に手帳を使うという気
はなかったので、手を出さなかった。


 同じスタイルの手帳を毎年使っているだけでな
く、20年以上リフィルを取ってあるので、この年
は何をしたのかが、記録から見えてくる。
 最近は、手帳を日記代わりに、この日は何をし
たとか、こんなものを買ったというのを記録して
いるので、去年の記念日は何を買ったとか、誰と
会ったとかもわかる。
 また、手帳の付録の住所録には、故人の命日や
戒名を入れて、法事がいつになるか忘れないよう
にもしている。

 
 新しい手帳を手に入れたら、昔は給料日と家族
の誕生日、結婚記念日を書き入れた。
 給料日は、休日により支給日が動くため、資金
繰りを、誕生日や結婚記念日は、お祝いの用意を
意識していた。
 外で食事をするとなると、早めに予約を入れる
必要があるし、プレゼントの用意も考えておきた
かったのだ。もっとも、書いてはあっても、常に
準備ができた訳ではない。

 また、毎年ではないもの、例えば運転免許や携
帯電話の更新時期のようなものは、手帳の末尾の
予備ページに書いておくことにしている。
 
 
 考えてみると、今や手帳への記入は生活の一部
であり、過去の手帳は生活の証になっている。
 いつまで続くかわからないが、これからも記入
を工夫しながら積み重ねていきたいと思っている。