朝の散歩

今週のお題「マイルーティン」

 

 朝食事前に散歩に行くのが、ルーティンになっている。
始めたのは2015年頃。最初は2キロ位先の駅の方に
行っていたのだが、あまり環境がよくないので、やや近
い地元の神社に行くことにした。


 基本的に、雨が降っていなければ、妻と2人で行き、
不動尊と神社に参拝して帰ってくる。往復で1時間位だ
ろうか。
 歩いていると季節の移ろいを感じられると共に、街の
変化も感じられる。
 今の季節だと、金木犀の花が咲いて、歩いていると遠
くから香ってくる。
 冬から春にかけては梅が香り、初夏にはクチナシが香
るといったように、視覚だけでなく嗅覚でも季節が感じ
られる。


 5月から6月にかけては、ツバメが巣をかけるのが見
られる。今年はいつくるだろうかとか、都会なのでもう
見れないかと思ったりするが、やってきて子育てをして
旅立っていくと心が和む。
 多い年は、何か所も巣作りをするのが見れるのだが、
今年は1か所だけだった。
 年々古い家が壊され、新しく立て直されるのだが、新
しい家には庭がなく、樹木も少なくなって環境が悪くな
っていると感じる。
 ツバメだけでなく、今年は鶯もほとんど見かけなかっ
た。


 歩いていると鳥だけでなく、別の動物に出くわすこと
もある。以前にハクビシンが出てきて驚いたことがある。
 ハクビシンは木登りがうまく、電柱から電線の上を伝
って移動するのだが、そこにカラスがいて、カラスが大
騒ぎをして追い払おうとしていた。
 まあ、熊とか猪とか出ることはないので、そういう意
味では安心だが、犬でもなく猫でもない大型の動物が、
朝の暗闇から出てくるとギョッとする。
 

 朝散歩をしていると、同じ時間帯に会う人が決まって
くる。
 犬を連れて散歩する人。夫婦で同じように散歩してい
る人、リュックをしょってサングラスで速足でいく人、
神社に毎朝参拝にくる人など。
 なかには、声をかけてくる人もいて、簡単な会話を交
わし、お互いの無事と健康を確認しているようなところ
もある。
 暫く見かけないと思ったら、病気だったとかいうこと
もあるし、こちらも1人で歩いていると、今日は奥さん
は?と訊かれることもある。


 散歩に連れていた犬を見かけなくなったり、高齢の夫
婦で歩いていた人を見かけなくなると、心配になったり
するのだが、出かける時間が少しずれただけでも、会う
人が違ってくるので、そういうことかなとも思ったりす
る。
 ただ、やがて季節だけでなく人生の移ろいも感じてい
くようになる。
 私はこれからも、人生と同じように、毎朝歩き続けて
いくつもりだ。