興味や疑問があれば、何でもいいのでは

今週のお題「自由研究」

 

 夏休みも後半に入ると、宿題の消化が気になる親もいるだろう。
我が家は、7月に夏休みに入ると、宿題の割り当てが家族にされ、
夏休みが終わるまでに消化することになっていた。
 私の場合は、工作(自由研究)、息子は作文といった具合で、
それぞれが得意そうなものをすることになっていた。
 とは言え、仕事の関係でいつもそうできる訳ではないので、息子
の自由研究を、妻が担当してやったこともある。


 自由研究と言っても、日頃から興味がある事柄があれば、それを
深く勉強するなり、まとめてみるだけで十分だと思うのだが、部活
や遊びばかりだと、自由研究と言われても、テーマを考えることか
ら始まる。
 社会人になっても同じことだと思うが、日頃から疑問に思う事や
面倒だと思う事があれば、調べたり考えたりすることは、重要だと
思う。そういった機会を提供してくれるのが、自由研究だと思うし、
場合によってはそれが縁で、将来進むべき道が見えてくるかもしれ
ない。


 息子の自由研究で、一番評価が良かったのは、縄文時代の生活を
再現して、縄文人が食べたのではないかと思われる木の実を粉にし
て焼いた「縄文クッキー」を作ってみたことだった。
 文献で、こういった作り方をしたのではないかということを調べ、
それに必要な材料を調達し、できるだけそれに近い形で作ってみる
ということで、再現しようということだった。
 さすがに土器を焼いて作るのは難しいので、土鍋か何かを代用し
たのだが、公園へ行ってドングリを拾い、それを砕いて粉にして、
焼くのだが、焼くのも木を拾って焚き木を使って焼くので、火加減
が難しく、結構大変だったようだ。


 今ならキャンプ用品が揃っているので、調理も簡単だが、昔は道
具から一つずつ手作りしていたし、食材も季節によって潤沢な時ば
かりではなかったと思う。
 そういったことが、やってみて実感できるというのもいい点では
なかったろうか。

 ビジネスでも、机上や頭の中で考えていても、いざやってみると
想定外のことがいくつも出てくることが多い。
 小規模でも実際にやってみると、問題点が見えてくるので、訓練
や実験は大事だと思う。
 そういったものだけが自由研究ではないが、日常ある課題や疑問
に実際に取り組んで見るのは、成果が出なくてもやってみた過程を
まとめるだけで意味があると言っていいのではないだろうか。