すったもんだの末に、全国民に一律10万円給付することに
なった特別定額給付金。市町村など各自治体によって、給付
のスピードの違いがあるのはわかるが、総務省のオンライン
申請をする方が、時間がかかるという話を聞くと、一体どう
なっているのかと思う。
新型コロナウイルスへの対応全般についても言えるが、国、
県、市町村の3者の統一的な対応が取れていないのが、よく
わかる。
行政が縦割りになっていることもあるが、地方自治の現場を
市町村に任せてしまっている一方で、事務作業は統一的な対応
をしてこなかったという現実があるのではないか。
行政改革とか規制緩和とか掛け声は勇ましいが、一番遅れて
いるのが、役所のシステム化ではないかと思う。
今回の件でも、マイナンバーカードのデータがあるのであれば
システム的な自動突合は可能だろうし、金融機関の口座もマイ
ナンバー登録を強制していれば、金融機関の窓口経由で申請を
上げさせることだって可能だったはずだと思う。
こんなに混乱して時間がかかるのであれば、一律10万円でなく
本当に困窮している人の自己申告の方が、早かったのではない
だろうか。
感染者の把握や追跡に関するシステム対応も、やっとできる
ようだが、こんなものは、旧来のシステム開発より、仕様を公開
して、スキルのあるオープンプログラマが参加して開発した方が、
よっぽど早くできると思う。
国難というのであれば、国民の全員参加、全員の知恵を集めて
対策を作るということをするべきではないだろうか。
新型コロナウイルスとの闘いは、これで終わった訳ではないの
だから、もっと広く英知を集めて向かって欲しいものだ。
