時代はクラウド?

 蓮舫議員が、「サーバは増やすんじゃなくて、時代はもうクラウド
なんですよ」と発言し、「クラウドであってもサーバを必要とするのに
蓮舫クラウドの仕組みを理解していない。IT音痴だ。」という批判が
巻き起こったという。
 一口にクラウドと言っても、いろいろなサービス形態があり、アマゾン
AWSのようなクラウドサービスであれば、契約形態で弾力的に能力を
増やすことが可能なので、言葉足らずのところはあっても、別に間違って
いるわけではない。
 往々にして、批判する人は生半可な知識や情報を基に言っていることが
多いので、それほど気にすることはないのだが、問題は質問に対する回答
を真面に返さないという国会審議だと思う。

 以前より、ご飯論法といった批判があるが、こういったことが放置され
ていることは、民主主義にとって深刻な状況だと思う。大臣としての資質
にかける人もいるが、総理大臣からして真面に答えないのは、いかがな
ものだろうか。

 話題になっている一般社団法人サービスデザイン推進協議会のホーム
ページを見てみたら、決算公告が出ているが、内容がないのに驚いた。
この団体は、決算公告をしていなかったことが法令違反として問題になって
いるが、この内容では、実態がないと言われても仕方ないのではないか。
こんな決算公告しか出せない団体に仕事を発注しているのに、問題ないと
国会で答弁していることが許せないし、この団体の監事は、みずほ銀行から
出ているが、一体どういう監査をしているのか聞いてみたいと思った。

 クラウドは、システムの能力不足をカバーできるかもしれないが、組織
の能力不足をカバーすることはできない。今、求められているのは、行政
組織の能力不足をどうするかで、この部分は専門性と見識を持った人材の
登用しかないのだが、給付金などの支給遅延がIT化の遅れの問題と思って
いるようでは、多くを期待できないと思って間違いないと思う。