夏休みの宿題

 暑さ寒さも彼岸までと言って、ようやく暑さの峠が見えた感じだが、今年の夏は
新型コロナウイルスのせいで、皆生活が狂ってしまっているように思える。
 子供たちも、長いコロナ休学のせいで、夏休みが短くなったり、いつもなら
楽しい夏休みを過ごすことができなくなって気の毒だと思う。

 

 さて、例年だと夏休みに宿題が出されて、夏の終わりに慌てて宿題をやったり
するが、今年はそういったこともないようだ。
 我が家では、娘が小学生の頃は夏休みの宿題として、読書感想文と工作が出て、
読書感想文はお兄ちゃん、工作は私の担当と決められていたのだ。子供の宿題を
親がやるのがいいかどうかはあるが、毎年、何をやろうか頭をひねっていた。
 見る人が見れば親がやったのがわかるが、そこは子供も制作に参加したという
言い訳を用意してやるのだった。

 

 子供も大きくなって、夏休みの宿題はなくなったが、元々モノ作りは好きな方
なので、今年は奥さんから、ポットウオッチャーという鍋の蓋の間に挟むものを
作れないかという宿題をもらった。
 買っても1000円もしないようなものなのだが、自分で作る方が面白いので、
やってみた。

 

 まず、デザインを考える。売っているものを参考に、型紙がある訳ではないので
自分で、写真を見ながら紙にデザインを書いた。
 次に、紙のデザイン画に沿って、薄い板を切り抜いていくのだが、鍋の蓋の間
に挟むので、どんな木でもいいという訳ではないし、当然、我が家に適当な板が
ある訳はないので、東急ハンズに行って、よさそうな木片を買ってきた。
 色々見てみたが、結局、ウェンジというアフリカ原産の木と黒檀の2種類を
買ってきた。

 

 木を切る段になって気が付いたのは、曲線に沿って切るとなると、普通の鋸では
難しいし、形も小さいので、ここは糸鋸で切るしかないとなったが、糸鋸を探した
のが見当たらないので、結局アマゾンに注文して買うことにした。

 さて、糸鋸を入手して板を切ってはみたものの、元々型紙がある訳ではないので
切った結果、鍋の蓋に当ててはみたものの、うまくはまらない。調整して切ったり
やすりで削ったりしたが、結局、これ以上削ると折れてしまうのではないかという
ことで、もう1つ作成することにした。
 今度は、前回の反省を踏まえて、型紙の形を調整し、切削する際にも鍋に
当てながら削っていくことで、何とか合格となった。

 

 削りそこなったものは、ただ捨ててしまうのももったないので、ハードディスク
を分解した時に出た磁石を貼り合わせて、メモを止めるマグネットにしたのだが、
失敗作なのに、形がかわいいので、結構気に入っている。
 ただ、磁石が強力過ぎて、外すのに力がいるという点は不評なようであるが、
楽しい夏休みの宿題だった。

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