親の気持ち、子の気持ち

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

 

 私には孫がいないので、おじいちゃん・おばあちゃんの気持ちになった
ことがないが、孫を持っている人たちに訊くと、誰もが無条件にかわいい
と言う。
 確かに、小さい子は、他人の子でもかわいく目に映るが、自分の孫なら
なお一層かわいいに違いない。また、それだけでなく、自分の子は、
育てる責任があるが、孫には育てる責任がないというのも大きいと思う。


 親にしてみれば、子供はいつまでも頼りなく、幾つになっても子供だが
孫は大きくなれば、立派に成長したと思えるし、そうでなくても成長の
過程を見ることがなく、たまに会うだけなのが多いので、なお、一層
愛おしくなるのではないか。つまり、いくつになっても孫は孫なのだ。

 自分の残りの人生を数えるようになると、孫が成長した姿を見られる
時間が限られるので、それもまた、愛おしくなる一因かと思う。


 子供にしてみれば、親は怖い存在だったり、頼りにする存在だったり
するが、おじいちゃん・おばあちゃんは、優しい存在のままに、この世
を去ることが多いので、いつまでも記憶の中にその優しい姿が残ることが
多いのかもしれない。


 昔は、核家族でなく、親子3代が同じ家に住まうことが多かったので、
おじいちゃん・おばあちゃんは、孫の面倒をみることも多かったと思うが、
子供のエネルギーは大きいので、それにいつも付き合うとなると、相当の
エネルギーがいるので、ボケ防止にはいいかもしれない。ただ、たまに孫が
来るとクタクタになるという人もいるので、これも何となくわかる。

 
 それでも、昔は長生きする人が少なかったので、孫が成人する頃には、
この世を去っていたかもしれないが、今は老老介護の時代なので、80代の
親を60代の子が介護するとなると、介護している誰かが倒れれば、孫が
介護をする必要が出てくる時代も近づいている。

 

 人生100年時代というスローガンを政府は掲げたが、健康なら100年でも
いいものの、寝たきりになったままで、100年生きたら悲劇になる。
孫の世話になることはないように、できる限り健康に生きたいものである。