テレビドラマは誰のもの

今週のお題「もう一度見たいドラマ」

 

 「もう一度見たいドラマ」というお題に、直ちに思い当たるものは
ないなと思った。

 テレビドラマというと、子供の時から見てはいるのだが、果たして
もう一度見たいものがあるかどうか。思い出される初期のドラマはアメ
リカからやってきたものだった。
 当時は白黒テレビで、各家庭にテレビがないので、テレビを買った家
に皆で押しかけて見せてもらったりした。名犬ラッシーやリンチンチン、
じゃじゃ馬億万長者、奥様は魔女ララミー牧場など初めて見るテレビ
というだけでなく、毎週の展開を楽しみに見ていた。
 奥様は魔女は、最近でも見ることができるようだが、特にもう一度見
たいというほどではない。


 やがて日本制作のドラマである月光仮面とか怪傑ハリマオなどが出て
きて、その頃は随分テレビドラマを見たような気がするが、オリンピッ
クが開催される頃になると、いわゆるドラマよりひょっこりひょうたん
島のような人形劇とかマンガ映画にシフトしていった。

 学生の頃は、テレビより部活動とか友人との遊びなどが多く、あまり
テレビドラマを見たという印象がない。
 さらに社会人になると、仕事中心でテレビを見るのは週末の会社が休
みが多く、大河ドラマのようなものを見るには見たが、それほど熱心に
見ていた訳ではないので、もう一度見たいというものはない。
 例えば、半沢直樹も見るには見たが、芝居がかった点が最初は面白か
ったものの、もう一度見たいというほどではない。おそらく、自分の身
につまされることもあるせいだと思う。


 トレンディドラマを含めて社会現象を多く作ってきたテレビドラマだ
が、自分にとってもう一度見たいと思うものがないのは何故だろう。
 ツイッターやインスタなどもやらないし、それほどトレンドに敏感で
ない自分には、テレビドラマは興味の対象から外れているのかもしれな
いが、それよりは何度も見たいという強い思いがないせいだろう。


 ここまで書いてきて、なぜかもう一度見たいというテレビドラマが浮
かんできた。それは、夏目雅子堺正章が出ていた「西遊記」というド
ラマだ。
 テーマ曲がゴダイゴの「モンキーマジック」や「ガンダーラ」という
のもあるが、俳優も夏目雅子堺正章岸部シロー西田敏行という豪
華な顔ぶれだった。

 内容的に傑作ということではないが、今年、岸部シローが亡くなった
ということもあり、ふと思い出した。何と言っても若くして亡くなった
夏目雅子が出ていたので、もう一度見てみたいと思った。
 今年は、三浦春馬竹内結子が亡くなったこともあり、夏目雅子の場
合は白血病だったが、若くして亡くなった人の作品をもう一度見てみた
いと思ったのだ。


 テレビドラマは、時代を彩ると共に、役者や関係者にとっては作品で
あり、視聴者にとっては人生の1ページの思い出となるものだろう。
 これからも、いい思い出ができることを願っている。