9.11同時多発テロ事件

今週のお題「爆発」

 

 爆発というと思いだすのは、あのニューヨークで起きた
同時多発テロ事件だ。夜夕飯を食べ終わってテレビを見て
いると、ニューヨークで飛行機がビルに突っ込んだという
ニュースが流れ、現地からの中継映像が流れた。

 ワールドトレードセンターの上の方から煙が出ていて、
そんな事があるのかなと思っていると、やがてもう一機が
別棟にゆっくりと突っ込んでいき、爆発が起こったのが見
えた。まるで、映画の1シーンを見ているようで、こんな
事が現実に起こっているとは、俄かには信じがたかった。
 前回の東京オリンピックで、アメリカからの衛星中継の
テレビ画像がケネディ大統領の銃撃事件だったが、その時
と同じ位に衝撃的な映像だった。


 勤務先のニューヨーク支店は、かつてワールドトレード
センターにあったが、その時点ではミッドタウンに移って
いたため、特に被害はなかったが、海外支店のシステムを
担当していた関係で、その後夜遅くではあったが、本店の
企画部門から支店業務に影響がないか確認の電話が入って
きた。
 本店でのバックアップ体制もあるため、特に問題ないと
いう回答はしたものの、翌日は朝から対策会議が開催され
ることになった。


 午前中一杯の対策会議の最中に、父が危篤になったとの
連絡が入り、大慌てで病院に駆け付けたが、既に息を引き
取った後だった。兄からはなんでもっと早く来なかったん
だと文句を言われたものの、大事件の後の会議なので、そ
う簡単に抜けられる訳はなく、また、都心から遠い場所な
ので、やむを得なかった。
 それからは、会社の仕事や葬儀などで、かなりバタバタ
した上に、翌週は部内の異動で担当替えにまでなってしま
った。
 仕事が一区切りがついていたことや父も以前から長くは
ないと言われていたのだが、一気に変化がやってきたのが、
この9.11の後だったので、特に思い出深いものがある。


 翌年には、部外に異動になり、ニューヨークへ出張する
ことになったのだが、この時はそんなことになるとは夢に
も思わなかった。
 警備が厳しくなったニューヨークでは、靴を脱ぐように
言われ、靴底を確認したり、PCの電源を入れさせられて
確かに稼働することを求められたりしたのも一つの思い出
である。