キャンプの思い出

今週のお題今週のお題「キャンプ」

 

 最近は、新型コロナの影響で人とあまり接触しないキャンプ
が流行っているようだが、私自身は荷物を持って出かけるのが
面倒なので、あまり関心がない。
 とは言っても、昔はキャンプや山登りをしていたので、いく
つかの装備は持っているため、出かけるハードルは低い。
 ただ、最新の道具に比べると見劣りするので、もし、行くな
らば、大幅に更新することになるのではないだろうか。


 最初にキャンプらしきものをしたのは、小学校か中学校かの
林間学校だと思う。
 飯盒炊飯にキャンプフィアーというのは、当時の定番だった
が、集団行動なので、今どきのキャンプとは違うかもしれない。
 本格的なキャンプをしたのは高校の時、夏休みに長崎県の五
島列島にある島に遊びに行って、キャンプ生活を楽しんだ。

 キャンプの場合、まず、テントを張るところから始まるのだ
が、昔のテントは今ほど簡単でない。
 アルミのポールをつないで組み立て、そこにテント地を被せ
て立ち上げていくため、2人がかりか3人がかりでないとうま
く張れない。
 ステーを張って、ペグを打ち込みなんとか形ができたところ
で、雨対策をする。
 テントの周りに溝を掘って雨水が中に入ってこないようにす
ると共に、フライシートという天幕をテントの上に張るのだ。

 それ以前に、傾斜や風向きを考えて設営場所を決めるのだが、
こういったことは山登りでテントを張る時に役立った。


 テントは基本的に寝る場所なのだが、昔は寝袋程度しかなく、
ウレタンマットが欲しかった。
 平地のテントは、雨対策をしておけば、台風でもない限り雨
漏りようなことはないのだが、山では場所の制約がある。
 フライシートがないと触っただけで雨漏りしたり、水が外か
ら流れ込んだりしたものだ。そのため、防水のシュラフカバー
を持ち込んだこともある。
 調理をするのも大変なので、キャンプをするのは天候がいい
時という前提でないと、楽しめないのではないか。


 調理という点では、昔は「まき」がベースで、補助的にガス
コンロ程度だったのだが、携帯式のガソリンや灯油を使うスト
ーブが出てきた時は、画期的だった。
 今は、ガスコンロが主流だと思うが、キャンプでコンロを使
えるようになって、調理の幅が広がったと思う。
 山登りの場合は軽量が優先されるので、液体式のコンロから
ガスコンロが主流になっていて、その流れは一般のキャンプで
も似たようなところがある。
 「まき」は火力が強いが、温度調節が難しく、飯盒で炊いた
ご飯は焦げ付いたりもした。
 一方で、キャンプでするバーベキューには、炭を持ち込んだ
りするため、車での移動が前提になると思う。
 オートキャンプの場合は、クーラーボックスも使えて、生鮮
食品を持ち込めるので、おいしいものが食べられていい。


 最近は、バッテリーなどによる電気の利用もされているよう
だが、昔は明かり一つとっても、ガソリンランタンを使わない
と長時間の明かりとりはできなかった。
 そのため、暗くなったら食事後キャンプファイアーをして、
その後は星を見てから寝るというのが一般的だった。

 現代人は、キャンプにいてもスマホをいじったりしているの
かもしれないが、都会の喧騒から離れて、通信も届かない場所
にいてゆっくりするのが楽しみな人も多いと思う。


 そういう意味では、キャンプする場所は重要だと思う。高校
時代に行った五島列島のキャンプ場は、前が磯で、東シナ海
沈む夕日と夜の漁火が見え、寝転べば満点の星空が見える。
 少し離れた場所には、砂浜のビーチ、磯に潜ればサザエやア
ワビが見つかるという素晴らしい環境だった。
 いい思い出が作れるキャンプ場に巡り合えた人は、一生の宝
になると思う。