夜桜はきれいだが、寒い

今週のお題「お花見」

 

 東京の桜は、ソメイヨシノが終わり、今は八重桜になっているが、
よその地方では、これからというところもあるだろう。
 お花見というと、なんとなく花を見るだけで、桜の下で宴会といった
構図もよく見られる。

 私が桜の下の宴会を初めて経験したのは、会社に入って1年目の
ことだった。
 当時は、仕事にも余裕があり、鎌倉橋の近くにオフィスがあったので
仕事が早く終わった後は、皇居の周りをランニングする人が何人もいた。
 そういった仲間で、ランニングの後に花見をしようということになり、私
も誘われるままに参加した。
 結果は、夜桜は傍目に見るときれいでいいのだが、夜の宴会は寒い。
ビールは当然冷たいし、日本酒はいくら飲んでも暖かくなる感じはしない。
これにこりて、次回からは参加しなくなった。
 江戸時代のお大尽は、座敷に桜の枝を持ち込んで花見をしたとか
いうのもむべなるかなと思った次第。

 まあ、特に花をつまみに酒を飲みたいというよりは、純粋に花を愛でたい
方なので、この季節の花見は、家の近くの桜並木とか、哲学堂から中野
方面へ足を延ばすことが多い。
 機会があれば、目黒川の川端を歩くのだが、今年はまだ桜が咲いて
いなかった。去年は、川面に花筏ができて、そこを走る遊覧船に手を振っ
たりしたのだが。

 花見と言えば、桜の花見だろうが、昔いた秋田ではつつじの花見を
した。角館のような桜の名所もあるのだが、東京でも寒いくらいなので、
秋田で夜桜を見るような花見は寒いため、少し季節が遅いつつじの花見
をすることになった。
 千秋公園でのつつじの花見は、山内村の芋を使った芋煮をつまみに
日本酒を飲んだ。
 まあ、芋煮鍋なので、いくらか暖まりはしたが、やはり夜は寒い。花見の
宴は座敷に限るということを改めて思ったものだった。

 新型コロナの影響で、花見も遠慮してきたため、今年はどこも多くの
人出で賑わっているようだが、だんだん出かけるのもおっくうになってきた。
 ただ、私ども夫婦には、一生に一度は見ておきたいという弘前の桜と
隅田川の川下りが、来年以降の課題になっている。
 まあ、他にも積み残しになっている課題がたくさんあるのだが。